「キョウくん、何が届いたの?」
ストラトス。あの掃除バカの情報の1つだ。見てみろ。
「・・何これ?」
掃除バカの登録しているクラスリストだな、クラスを切り替えるのに簡単に行えるようアークスのコンピュータが管理しているものだ。新規保存というのは登録されていない事を意味している。
「ほえ~。さすがめぐさんってなんだかんだと言われてもガーディアンだね、そんなすごそうなものまで持ってるんだ。。」
・・・・いや、ストラトス、何を言っている。アークス全員持ってるはずだぞ? 俺も持ってるし、お前も持ってるだろう?
「え? 私、持ってたかな。。そんなの使ったことないよ?」
そりゃお前のクラスはヒーローしかしてないからだろうが。
「あ、そういうことね。で、何がひどいの?」
見てみろ。
「・・・・・えーと、テクターとファントムと、エトワールしかないんだけど。。テクターだけ2つあるね」
今言ったとおりこれはクラス切り替えを便利に行う為に、掃除バカが登録したリストだ。話によると奴は基本、マイリストでクラスの切り替えをしているらしい。
「っていうことは。。え、ひょっとして、切り替えリストにヒーローがないってこと?」
ストラトス。奴はヒーローの経験値を稼がなくなっているという可能性が考えられていたが、実際はヒーローへ切り替える事すら見切りをつけているということだろう。
「ショック。。」
そして本当にひどいのは、テクター、ファントム、エトワール以外のクラスも同じということだ。ついこの前まで利用していたはずのバウンサーも登録されてもいない。
「っていうことはテクター・バウンサーにも見切りをつけているってこと?」
話によるとマイクラスは下級職の場合、主職・副職という登録になっているらしい。テクターの登録においてテクターが主職なら下に別の職業が副職として登録されているんだろう。
「じゃ、テクターが2つ登録されているのは副職違いのが2パターン登録しているってことなんだね。どっちか1つがテクター・バウンサーなのかな」
情報筋によると、このテクター欄に登録されている副職はファントムとエトワールだとわかっている。
「キョウくん、そんな情報、どこから仕入れてくるの。。」
いるだろう、クラスカウンター係員が。奴がその作業を見ていた。つまりあの掃除バカ、今のクラスの切り替えを、テクター・ファントム、テクター・エトワール、それと、ファントム、エトワールの4パターンしか登録していないということだ。
「4パターンって、物凄く偏ってない。。?」
偏ってはいるな。つい最近、掃除バカはマイリストを整理したらしく、その結果が今のものらしい。少し前までのマイリストはそれほど偏ったものではなかったぞ。バウンサーだけではなくハンターやレンジャーというものも存在していた。
「それだけ偏っていてもガーディアンとして戦っていけるってことなの? ある意味すごい自信の表れなのかな。。」
いや違うな、掃除バカの性格上、面倒くさくなって最低使うものだけを残しただけだろう。不利になっても最低限だけ理解できていればそれでよく、より有利に戦う術を得ることをスルーしているに違いない。ただ面倒だからと。
「なんていうか、めぐさんらしいとしか言えないね。。」