「はい、確かに水上艦の模型頂きました」
それにしても水上艦の模型にお金出すなんて、ファイナさんにしちゃ意外な感じがしますね。
「そうですか? このフォルム、素晴らしいと思いますよ?」
そんなものですかね。
「ええ。。うっとりしちゃいます。これ、誰が作ったんでしょうね、やっぱり浮上施設のスタッフでしょうか」
浮上施設は随分前に放棄されてる施設ですしねぇ。。
「無理そうですけど機会があったら製作者さんに模型にサイン入れてもらいたいです。とにかく、ありがとうございました。私室に飾らせて貰います♪」
「。。。懐かしい、水上艦の模型か。。」
あ、嫌な予感しました。ひょっとしてあれ作ったの、ルーサーですか?
「いやそれは私ではない。私が作った模型を元に、テオドールが作った奴だ」
テオドール。。。って誰でしたっけ。
「おい。忘れるな、本人泣くぞ。お前久しぶりに聞いた名前は全て、誰でしたっけ、って返すよな」
冗談ですよ、デューマンになっちゃったテクター兄さんですよね、ふざけた高火力の。覚えてます。というか、昔、テオドールって誰だっけ、ってあなたも私に返しましたよね。
「気のせいだろう。あいつ、私に劣らず繊細でな。手際もよく、模型をよく作っていた」
確かに繊細そうでしたね。ちなみにルーサーが模型作りですか?どんなの作ったんですか?
「色々作ったぞ。水上艦の模型もな。ただ水上艦の模型は1つしか作っていない。テオドール製は山程あったが」
私の倉庫には水上艦の模型、数十体あるんですけど、ほぼテオドール製ですかね。
「誰かコピーしてなければテオドールの手作りだと思うが。あいつは本当に山程作ってたぞ」
テオドールさんって暇だったんですか。
「あいつ、彼女がどうだとグジグジしててな。男として情けなかったから、暇だったら模型でも作れと勧めたら、本当に山程つくって、邪魔になったので施設の貯水池に浮かべて遊んだ」
いや暇人ですな、ルーサーも。
「模型を作る事自体は素晴らしいのだがな。長く生きるフォトナーに時間のありがたみを説くか、ばかばかしい」
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「ちなみに、私がテオドールって誰だって言ったのはいつころだ」
記録残ってますよ、見ますか? はい、どうぞ。
七夕で恋人がどうのとまわりがうるさかったからか、昔の夢を見た。テオドールがルーサーにそそのかされて私達の前に敵として現れた時のこと。
ねぇ、ルーサー。あなた、テオドールにウルククローンを出そうとか考えなかったの?。あの場面で出てきたウルクが本物じゃなくてクローンで、正気に戻りかけたテオドールを嫌な方向に導いたら収集つかなくなってたんじゃない?
「。。。テオドールって誰だ」
あなたが策略してた時の連れで、ニューマンからデューマンに種族変えちゃった男の人よ。
「。。あいつか。覚えてるぞ、私の知識は最強だからな」
忘れてたくせに。
「うるさい。思い出すのにちょっと時間がかかっただけだ。で? ウルクのクローンだと? いくらなんでも人間として、いやフォトナーとして、その選択肢はないだろう」
ほんとう? あなただったら面白ければ何でもやりそうだけど。
「なめるな。あの場面でウルククローンを出してもあまり面白い話にならなかっただろう。それは先にクラリスクレイスのクローンを出してしまって、またか、と飽きられるだけだったからな」
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「むしろ今考えると、ウルクの本物とクローンを同時に登場させて、待って私が本物よ!?騒ぎがよかったんじゃないかと思うが。あのタイミングでどうでもいい騒ぎが起きて、舞台裏で私の作戦大成功。。どうだ」
舞台裏で終了ってのはお客さん帰っちゃうわよ。
ほら、言ってる。
「別人だろう、いや、クローンかもしれないな。私のクローンを作るなんて素晴らしい。クローンと本物が本物主張して喧嘩をするようなバカバカしいオチにもならないだろうしな、作業効率2倍近くになるはずだ」
2倍じゃないの?
「私が2人になって効率よく動いても、周囲、いや世界は1つしかないからな、時間待ちが必ず発生する」