どうでもいい話その37 クレーム対応の話

こんにちは。クレーム対応の話。

最近、自分がお客として相談したとき、その対応に「あ、この担当、駄目だ」と感じることが3度ほどありました。

クレーム対応は「お客様の不満をつっぱねる・諦めて電話を切ってもらう」事がベストの対応ではありません。これをお金をかけずにすんだベストな対応と考えるのは先の見えていない愚かな経営者だけです。つっぱねた後・電話を切った後、彼らがどうするかを考えれば、客を最低一人逃がし、忘れるまで自社を嫌うと想像できるでしょう。口コミで文句言いまくるかもしれませんその損失がどれくらいのものになるのかはわかりません

ベスト対応は「お客様の悩みを解決し、信頼してもらい、自社サービスのファンになってもらう」ことなのです。怒っている相手の多くは信頼なんかしてくれません。それが自社サービスのファンになるなんて、営業を本職とする営業部にも難しい特殊な営業なのですが、究極的にはそれが目的なのです

お客様が「困った、助けてくれ」と相談してきた時、カスタマーサポートで解決できればそれでその問題はクリアになるでしょう、クレームになんかならないと思います。クレームになるのは「カスタマーサポートで解決できない、あるいはお客様に納得してもらえない時」です。

この「出来ない」時、「申し訳ございません、私達には解決出来ません」と丁寧に詫びてもお客の問題は解決出来ていないのです。先に書いた「あ、この担当者、駄目だ」と思ったのは、「お帰りはこちらです、まだ何かご用事ですか?」と言いたげに、ここで案内が終わっていたからです。

ここで終わっちゃ駄目なのです。このあとお客様が出来る行動は諦めるか怒鳴るかのどちらかでしょう。諦めさせたら「あなたの今しなきゃいけない仕事はクリアとなりますが、会社の儲けにはならず、むしろ見えない損失を生みます」。お客様が怒鳴ったら説得が厄介になるだけです。

ここですべきは「続いてまず自分達が出来ない理由をきちんと説明する」でしょう。それは出来ない事に対する信頼性の回復目的です。そしてその上で「お客の悩みを解決出来るような代替案を提示し、問題解決を試みます」。問題解決出来ればさらに信頼が得られるでしょうが、この時「問題解決に向けて出来うる事」って少ないと思います。少ないからクレームになるんでしょうし

そんな時でも自分に与えられた権限、そして上司に与えられている権限、自社ならびに他社が出来ることを考えて、お客の損失につながらないような自社が考えるルールの軽い奴はまげて、解決出来る方法を考えます。いくら考えても解決できないことも普通にあるでしょう。考えついても上司が許してくれない事も普通にあるでしょう。それは仕方がないでしょうが、その解決するための努力はお客の信頼につながると思うのです。

クレーム対応はお客のわがままな要望を突っぱねるものではありません。「出来ません」じゃ話は進まないし、誰の得にもならず、自社の損になる行為なのです。クレーム対応を仕事にしていなくてもお客を相手にしている仕事なら、クレームに発展することは少なくないと思います。対応が上司に変わって「お客の要望を突っぱねる気満々な人も珍しくありませんでもそれは駄目なのです。クレームは、自社のお金を出来るだけかけずに納得してもらい、お客の要望を出来るだけ解決するもの、なのです。

自分たちが客商売の仕事しているなら、誰が得をするか、考えるのが重要だと思うのです。自分の悩みが解決してお客様は満足する、お客が満足して帰ってくれて自分達、ならびに自社の信頼性アップ(並びに営業効果もあがるでしょう)、ならびに自分のモチベーションアップ、という姿がクレーム対応の理想だと思うのです。

お客様、何度も申しましておりますが、それは出来ません(繰り返し)」って対応は、お客は要望を突っぱねられ不愉快になる、自分達ならびに会社の信頼性はダウンする、そして自分のモチベーションもダウンします。誰も得なんかしていないのです。そんな仕事、したくないでしょう?