「おい、めぐ。聞いたぜ。あのミトラって奴を倒したんだって? ホントに大したもんだな、お前さんは。オレも負けてられないな、ってさっきまで思ってたんだけどな?」。
さっきまで、って何ですか。
「いや、お前、その格好、何を目指しているのか聞いていいか? 地球の秋葉原の最新作か?」
かわいいでしょう?
「はっきり言うぞ? 変だろ? というかお前、今俺の常識をひっくり返されそうになったぞ?」
わけわかりません。
「お前のコーディネートを指導しているロッティとかジグとか、何も言わなかったのかよ?」
ロッティさんやジグさんに指導された記憶はありませんが、この格好については特に何も言われませんでしたよ。改めて考えると二人とも、ちょっと変な顔をしていたように思いますが。
「お前、それ、あまりのひどさに何も言えなかったんじゃねーか?。冷静に考えろよ、あいつらが変な格好みてだまってるなんて、ありえないだろ」
変ですか?
「冷静に言わせてくれ。えーと、それ、ワンピース水着か? それの上にどこかの学校の制服か? この組み合わせって学生ならあるのかもしれないけど、水着と制服の上着って組み合わせ、やっぱおかしいだろ。どういう状態でそうなるんだ。プールの授業があるから水着を着てその上に制服を着ているならまだわかる。プール好きなズボラな子かもと理解出来る。でも何故スカートなりジャージをはいてないんだ」
はぁ。そういわれても、そういうファッションのようですよ?
「どんなファッションだ。そして更にその上に着崩したカーディガンってなんだ。寒いのか?寒くないのか? 寒いなら着替えろよ」
これもファッションのつもりなんですが、駄目ですか?
「駄目というか、理解できねーよ。お前のような格好、エコがしてたら、俺、きっと無視するぞ。エコなら無視するなってわめくだろうけど、きっと他人扱いする」
その格好をしている私に話してくれるってことは、ゼノさん、さりげなく私の心配してくれているんですか? 私に脈ありなんてエコさんに恨まれるのでやめてくださいよ?
「バカ、俺がお前に話しかけても、誰も何も勘違いなんかしないからだよ。せいぜい、またバカな事やってる後輩を叱る、常識ある先輩としか見られない。イオやシーナと二人きりで話してたらきたらそれだけで皆、勘ぐるけどな」
むー。何故私の評価はそんなに低いのでしょう。イオさんなんかただのぼっちなのに。
「ぼっちはお前もかわらないと昔自己申告してただろ。それにあの二人はお前に比べて常識があるから、と言わせてくれ」
シーナさんの常識って、ゲッテムさん主義ですよね?
「安心しろ、お前よりマシだよ」
ゼノさん、ファッションひとつでひどい言われようですよ。。
え、真面目に変ですか?。私、真面目にかわいいと思ってるんですが?
「お前の知り合いにブルージーレクイエムって奴いただろ。あいつと似たような変な方向じゃねーか? あいつ、脳みそピンク女とか呼ばれてるらしいだろ」