「こんにちは、めぐさん」
あれ？偽物マトイさんですか？ 久しぶりですね。
「お久しぶりです。え、あの。。。音声の自然化が更に進化できて、自分的にはもう本物と違いないなぁって思ってたんですけど、挨拶くらいで偽物だとわかっちゃいますか？」
本物マトイさん、私に挨拶しませんし。
「あー、そういうことですか。って挨拶しないんですか？」
ええ。
「そうなんだ。。え、っと、挨拶しないの、真似した方が良いですか？でも失礼になっちゃう気もするし。。」
いいえ、偽物マトイさんの方が礼儀良いですし、本物なんか真似る必要ないですよ。
「微妙な気分ですが、まあ、そう言ってくれるなら気にすることはないのかな」
むしろ本物を教育しなおすべきだと思いますよ。
「あはは。あまりひどいこと言わないであげてくださいね」
それはさておき。そろそろ聞いていいですかね？
「はい、なんでしょう」
そこで様子を伺ってる、偽物らしきシエラさんって何者ですか？ 本物じゃないですよね、さっき艦橋でシャオさんに説教してましたし。
「うん、めぐさんの想像通り、偽物シエラさんですよ。え？艦橋で説教って何かあったんですか？」
うん、本人嫌がる写真を、特に必要もなかったのに公開してね。。観客私含め２名だけでしたがドン引きでした。
「。。それは・・」
で。こんにちは、偽物シエラさん。
「はじめまして♡」
・・・なんか今語尾にハートマークでもついているような可愛げな挨拶でしたね。私にそんな挨拶されても違和感しか感じませんよ。
「そうですか？ めぐさんに気に入ってもらいたいんだけどな（上目遣い）」
えーと。。かわいいんだけど、私と身長大差ないのに上目つかいって。。。
「うーん、めぐさん好みじゃなかったかな。めぐさんに好かれるよう頑張るから、これからよろしくお願いします♡」
。。ちょっとついていけません。
「めぐさん、あのね、私って本物マトイさんがさぼる為に本物に似せて用意されたんだけど、偽物シエラさんってちょっと特殊でね」
偽物マトイさんも十分特殊だと思いますけども？
「私のことは言わないで、なんか悲しくなるから。で、偽物シエラさんだけど、シャオさんが作ったみたいなの」
、、、シャオさん作。。何考えてるだろ。。さっきいった、シエラさんのお笑い写真公開といい、ひょっとしてシャオさん、シエラさんを違う方向にプロデュースするつもりなのかな。
「プロデュースってどういうこと？」
え、ほら、シエラさんをお笑い芸人とかにしようとしてるとか。。偽物シエラさんってあきらかに本物と性格違いますよね。いや、実はあれがシエラさんの素なのかな。。普段見ている真面目な姿って猫かぶってるとか。。
「ああ、そういわれてみると、そうも思えるね」
すこしおかしい偽物シエラさんを表に出し、それで本物のおかしさを周囲に認識させる。。。ある種の既成事実か。。
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「シャオさんってシエラさんと結婚するの？」
既成事実といってもある種のですよ。結婚したら別の意味で面白そうだけど、きっとシャオさんはそんなことしないでしょ。無名オペレータと偶然知り合った王子役の可能性の方が大きそうですけども。
「無名オペレータかぁ。私とかシエラさんじゃ無理そうだね？」
偽物マトイさん、シャオさんに脈アリなんですか？ 悪いこと言いませんが、シャオさんはやめといた方がいいですよ。
「ううん、私、脈アリってことはないよ、素敵な人だとは思うけど」
アスタロテさんとかアルマさんなんかどうでしょう。ふたりとも無名じゃないですけど、立場的没落嬢というか。
