あ、そういうことだったんですか。
「? そういうこと、ってどういうことですか?」
いえ、今言ったとおり、先程キョクヤさんの偽物さんに、ホワイトデーのお菓子渡せって言われたんですよ。仕事柄渡せと言われたら渡しますけど、キョクヤさんの偽物さんって当然キョクヤさんじゃないじゃないですか。
「はぁ。。偽物さんって具現化とかって話でしたっけ」
あくまで本人じゃないそっくりな人からホワイトデーのお菓子貰うってことは、双子の兄弟から貰ったって話みたいなものかなと想像しまして。あくまで別人からの愛の告白、ストラトスさんはどう返すのか、と思ってました。
「え? え? どういうことですか?」
いえ、いうなれば偽物、本物、そしてストラトスさんの三角関係な訳ですよね。ストラトスさん真面目みたいだから、偽物キョクヤさんからの告白を受けたら、本物キョクヤさんをふるのかなと思いまして。
「え!? 私キョウくんをふるなんてことはありませんよ!? 恋人とかよくわからないのですけど、仲のいい友達です!」
じゃ、偽物キョクヤさんをふるんですか? 偽物さんも人間的には本物さんそっくりで、少し素直というアドバンテージがありそうですけど?
「なんでそうなるんですか!?」
むー。本物キョクヤさんはふらない、偽物キョクヤさんもふらない、ってことですか? 考えにくいですけど、二股ですか? さすがリア充ですね。
「めぐさんの考えがわかりません!」
ちなみに、本物キョクヤさんが兄で、偽物キョクヤさんが弟ですか?
「その考えが間違えています!」